Fear of Successに打ち勝つチャンス
勤務先のFaciloが大規模調達を発表した。
Facilo、シリーズBラウンドで総額64億円の資金調達を実施 株式会社Faciloのプレスリリース
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客観的には大変にめでたいことであるが、個人的には調達したこと自体は財務的なマイルストーンでしかなく、大事なのはこれからだ。
上場もゴールじゃない。目指す特定のゴールはない。ビジネスがうまくいき続ける限り、エンドレスにサービスを提供しつづける果てしない道がみえるだけだ。 しかもそれを維持だけすればいいんじゃない。発展させ続ける必要がある。
不動産業界や投資家のさまざまな方々の期待と応援を受けて、業界の公器としての維持と発展が求められてくるんだろうなということと、重い責任を背負うことになるなという思いばかりが浮かんでくる。
Faciloはきわめてまっとうな人たちがきわめて真っ当に誠実にビジネスしている会社であり、ビジネス上の座組をつくるのがうまく、敵をつくりにくく、営業力があり、意思決定層が薄くコミュニケーションコストが低いのでスピードもあり、ある種のレジリエンスも備えているため、大きな間違いがなければ発展し続ける会社だと思う。
それは一方で自分にとってはあまり言い訳できる余地がないことも意味する。
多分突拍子もない奇跡的な成果は求められてなくて、暗黙の信頼を築くこととか、システムやデータの健全性を保つことを静かにやることがおそらく大事。
気負いすぎず、壊さないように振る舞わないといけない。
最近以下の記事を読んで、近いことを言ってる気がした。
the senior engineer death spiral • Solving the decision problem
この記事にはインポスター症候群という用語も出てくるが、私には自分への仕事のコンプレックスから、これでもかと個人の成果を積みあげることにこだわってしまうきらいがある。 でもたぶんそういうのは必要ない。この記事にも出てくるけど、「チームメイトや上司の負担を軽減」する何かを静かにやる。
あとは、Fear of Success(成功することへの恐怖)を払拭しないといけない。
インフラ寄りのエンジニアは特にそうだけど、成功すれば成功するほど仕事はきつくなる。トラフィックは増える。データは増える。顧客のバリエーションが増えて複雑性が増す。顧客にとってのミッションクリティカルな業務に組み込まれるようになり、信頼性への要求があがる。それは面白いことである一方で、精神的な負荷がかかることでもある。
「同じ給料でただ仕事するだけなら、潰れない程度のそこそこのビジネスやってるほうが楽」である。 もちろんそんなことを表面的には思ってない。 でも大々的に成功することへの恐怖は自分の中で完全には消えてない。 成功することが怖い気持ちはどこかにわずかにある。
それに打ち勝つには絶好のチャンスだと思う。
ネガティブなことばかり書いてきたようだが、ここ数年は自分でもびっくりするほど幸せである。好きな仕事を十分な報酬のもとにできていて、健康であり、プライベートも充実している。目の前のことに集中できる精神的な安定性もある。20代まではぐちゃぐちゃだったのにうまく出来すぎているくらいである。
運がいいというのは大前提あるにしても、年齢を重ねるにつれて異常だった部分がまるくなってきて、まともな判断や言動をできる機会が増えてきて、周囲の人に受容してもらうことが増えてきて、それで人生が好転するようになったんだろうなという気がしている。
そのうえに成功するビジネスに静かに貢献し続けられたらこのうえない幸せである。